愛知の歴史資料

所蔵資料紹介

白菊琵琶表之図

白菊琵琶表之図

基本情報

資料名 白菊琵琶表之図
請求番号 W21-15
解説 天保年間に刊行され、当時の尾張国内の名所・旧跡等を紹介した「尾張名所図会」に、琵琶にまつわる話が載っています。平安時代後期、尾張国・井戸田の里(いどたのさと:現名古屋市瑞穂区)に配流された琵琶の名手の藤原師長が、帰京するに及び土器野里(かわらけのさと:現清須市)まで慕って来た里長の娘を哀れに思い、自分の持つ白菊の琵琶を形見に与えましたが、娘は別れの悲しみに堪えかね側の池に身を投げました。このことが、「枇杷島」という地名の由来とされています。
 この話に登場する白菊の琵琶は、同じく松峯山清音寺(名古屋市西区所在)の紹介文に、希代の名物であり、古くは熱田神宮に伝わっていたものが故あって天皇家に献上されたとの記載があります。現在、現物は宮内庁が所蔵しており、これを模写したとされる掛け軸が清音寺に伝わっています。上の資料の絵の構図は、掛け軸のものとよく似ており、献上の白菊琵琶のばち面の絵を複写したものであると考えられますが、いつどのような経緯で作成されたかは不明です。
資料群 (大塚三右衛門家文書)
詳細情報 白菊琵琶表之図
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