解読問題
 

婚姻による転居

解説

江戸時代には、村役人によって毎年作成される「宗門人別改帳」が、戸籍の役割を果たしていました。この文書は、その変更手続きに関するものです。
天保3年(1832)、愛知郡南野村(現名古屋市南区)の三右衛門の娘ちへ(26歳)が、愛知郡相原村(現名古屋市緑区)の助右衛門のところへ嫁入りするにあたって、南野村の庄屋立松善兵衛から相原村の庄屋冨蔵に宛てた送籍状です。
ちへの宗旨は代々浄土宗、愛知郡南野村光照寺の檀家で、当時、信仰を禁じられていたキリスト教に関わる者ではないこと、毎年宗門人別改帳に記載している身元の確かな者であること、今後は相原村の宗門人別改帳に記載して欲しいことを記し、南野村の庄屋である立松善兵衛が署名・捺印しています。
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