基本情報
資料名 | 【28】天保15年5月 女奉公人風儀取締りにつき尾張藩より触書 |
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資料群名 | 名古屋市吉田家文書(B010034-001) |
請求番号/資料名 | 15-00015/御用御触留 八番 |
詳細情報 |
御用御触留 八番 |
解説
この史料は、文化14(1817)年に尾張藩領内に出された触書を天保15(1844)年に再掲し、改めてその触書の内容を守るように伝えたものです。
史料の内容は、近頃女奉公人(女性の使用人)の風儀(風紀・勤労態度)が悪くなってきているから、女奉公人とその主人に対して、風儀を改めるように申し付けるというものです。この史料では、女奉公人が休暇を貰って親元に帰る時と父母の看病の場合を除いて、みだりに仕事を休むこと(主人は休ませること)を禁じ、男女の出会いに関しても禁欲的な倫理観を求めています。
このような奉公人を取り締まる触書を繰り返し出さなければならないほど、風儀が乱れてしまっていることに頭を悩ませる役人の姿が目に浮かびます。また、触書が出されても、仕事を休んだり男女の出会いを楽しむ奉公人の様子に、自由を求める人間の姿が映し出されているようにも見えます。現代とそれ程変わらない日常が垣間見える非常に興味深い史料です。
※この解説文は、愛知県立大学の学生が博物館学の講義の際に作成した解説文を基に作成しています。