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【23】天保13年12月 倹約取締りにつき尾張藩勘定吟味役頭取より触書

基本情報

資料名 【23】天保13年12月 倹約取締りにつき尾張藩勘定吟味役頭取より触書
資料群名 名古屋市吉田家文書(B010034-001)
請求番号/資料名 15-00014/御用御触留 五番
詳細情報 御用御触留 五番

解説

 この史料は、天保13(1842)年12月に尾張藩勘定吟味役頭取大津新士郎から地方掛かり役人へ出された触書の写しです。その内容から、天保年間(1830~44)に実施された、幕府老中水野忠邦の主導による天保の改革にならって、尾張藩でも物価の引き下げを目途とした諸施策が実行されていたことがわかります。 
 書き出しの季居(きすえ)とは、江戸時代、一年間の契約で雇われた奉公人のことを指しています。この触書では、奉公人にふさわしい服装(着物の材質や帯の柄など質素にすることなど)や、今後の給与引き下げ改訂について規定しています。また、金利の引き下げを指示し、金銭の高利貸や返済の厳しい取り立てに対しては重い処分を与えることも記しています。天保の改革による影響が社会全体に伝わっていたことを示す触書です。

※この解説文は、愛知県立大学の学生が博物館学の講義の際に作成した解説文を基に作成しています。

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