解読問題
 

農村支配

解説

この文書は三河国加茂郡寺部村に残された五人組に関するものです。本文中では、五人組を決めて連判し、檀那寺の判形をとって提出すること、組内に不審な者がいればすぐに報告すること、特に信仰が禁じられていた「切支丹宗門」の者がいると他から訴えがあれば連帯責任を負うこと、宗旨替えを始め、結婚、養子、奉公など、人の移動と宗門に関する事務を確実に行うことを誓っています。
五人組は、江戸時代、町や村の家持や本百姓を五戸前後に組み合わせて、年貢納入、治安維持、公事訴訟の付添い、家督相続の保証や立合、家出人の捜索など、末端の行政組織として人々の日常生活に大きな役割を果たしていました。相互監視と連帯責任制に基づく五人組は、封建体制の動揺し始めた江戸時代中期以降、一層強化されました。
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