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【15】安政3年12月 年貢米配付につき熱田新田組頭房輔より中井嘉八郎宛て書付

【15】安政3年12月 年貢米配付につき熱田新田組頭房輔より中井嘉八郎宛て書付

基本情報

資料名 【15】安政3年12月 年貢米配付につき熱田新田組頭房輔より中井嘉八郎宛て書付
資料群名 愛知県立大学蔵熱田新田文書(B910002-001)
請求番号/資料名 00-00024/御年貢米配府
詳細情報 御年貢米配府

解説

 この史料は、安政3(1856)年12月に、熱田新田(現名古屋市熱田区・中川区・港区)の組頭房輔から中井嘉八郎に出された年貢米納入を求める書付です。中井は地主として熱田新田に91石余の土地を所持していましたが、それに対する課税を村役人が指示したものと考えられます。書付の中にある「畝引」とは収穫不足額に応じて課税反別を減らすことであり、麦畝引は、両毛作田(作物を1年に2度栽培する田)の麦の不作に対して行った畝引のことです。さらに、「口米」は田の本租にかけられた付加税のことで、「損米」とは「加損米」ともいい、田の実情にあわせた加減(損)米を1枚ごとに決めておくことによって、年貢負担の不公平を是正する方法のことです。最終的にさまざまな加除がなされ、53石4斗1升2合6勺の年貢米が求められています。
 なお、中井嘉八郎は信濃屋嘉八(嘉八郎)・関戸嘉八と表記されることもあり、信濃屋関戸家の人物であると思われます。信濃屋関戸家については【6】をご覧ください。
 また、熱田新田については【16】をご覧ください。

※この解説文は、愛知県立大学の学生が博物館学の講義の際に作成した解説文を基に作成しています。

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