別編 自然
1 『愛知県史』唯一の自然分野
「第1編」は県土のなりたちと変遷をまとめた概論で、地形、地質、気候、生物など、自然環境の諸要素を説明しています。また「第2編」では、自然と人々の関わりについて7つの項目を取り上げています。写真・図表の掲載数は約1,400点にのぼるなど、ビジュアル性を重視し、できる限り理解しやすいように心がけました。
2 「自然のなりたち」を説く
愛知の大地の特徴、そしてその大地に生育・生息する動植物、自然環境の変遷を説明しています。植物では固有な種や生育分布上特異的なものをはじめ、三河湾の島々に生育する植物も取り上げ、愛知の植物相の特徴が詳細に把握できます。さらに自然環境の変遷については、日本が熱帯であった約1,600万年前から江戸時代までを記述しました。
3 「自然と人々の関わり」を描く
東海地震、濃尾地震など、愛知県に大きな被害をもたらした地震、伊勢湾台風・東海豪雨などの風水害、自然環境保全地域と天然記念物・名勝、人々に恵みを与えてくれる鉱物資源などを掲載しました。また、絶滅、あるいはそのおそれがある動植物の現状と原因を取り上げ、そこに人が深く関わっていることを明らかにしました。
【付録】CD-ROM「宇宙からみた愛知」、「愛知の景観」、「愛知の地質図」、「愛知の風水害年表」、「伊勢湾台風による被害写真」、「活断層と地震災害」、「愛知の植物」、「愛知県の遺跡から産出した昆虫化石」、「『別編 自然』掲載の脊椎動物学名」、「明治初期における土地利用図と島畑の景観」、「愛知県公文書館所蔵 明治17年の地籍図・地籍帳目録」
人工衛星撮影の写真「宇宙からみた愛知」や500点を超す植物写真、昭和19年の東南海地震・翌年の三河地震の体験の聞き取り内容を収録しました。その他、景観写真、昆虫化石の写真とデータ、伊勢湾台風の被害写真などを収めました。