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県史収集資料室

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【59】慶応2年6月 麦年貢納入につき旗本菅沼家役所より知行所村々宛て廻状

基本情報

資料名 【59】慶応2年6月 麦年貢納入につき旗本菅沼家役所より知行所村々宛て廻状
資料群名 新城市榊原淳一郎氏収集資料(B730008-001)
請求番号/資料名 03-00087(36)/ (触書)
詳細情報 (触書)

解説

 この史料は、慶応2(1866)年6月19日に、交代寄合旗本の新城菅沼家役所より下平井村(現新城市)から三蔵子村(さんぞうごむら/現豊川市)までの知行所村々へ出された達しを廻状形式で知行所村々に順に廻したもので、西杉山村(現新城市)の庄屋が写しを作って書き留めたものです。達しとは領主側が指示を出す文書のことです。宛先にあるように、廻状は初めに役所から下平井村へ出され、そこを振出しに三蔵子村まで廻されたあと、そこから役所に戻されました。各村では写しを取って保管しました。
 史料には、この年に収穫し年貢として上納予定の麦は土用干しすること、その上納日は追って知らせること、さらに買納する(他所で購入した麦を納める)場合は6月24日までに俵数を申し出ることが指示されています。麦の収穫を終えた後の夏成(なつなり/麦年貢)納入までの手順を示した、領主支配において重要な廻状です。
 なお、【60】は関連史料で、交代寄合については【43】をご覧ください。

※この解説文は、愛知県立大学の学生が博物館学の講義の際に作成した解説文を基に作成しています。

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