基本情報
資料名 | 【58】慶応2年5月 津留に伴う鑑札配布につき旗本菅沼役所より知行所村々宛て廻状 |
---|---|
資料群名 | 新城市榊原淳一郎氏収集資料(B730008-001) |
請求番号/資料名 | 03-00087(29)/ (触書) |
詳細情報 |
(触書) |
解説
この史料は、慶応2(1866)年5月21日に交代寄合旗本の新城菅沼家役所が下平井村から川田村(ともに現新城市)までの知行所村々に対して出した津留(つどめ)に関わる廻状の写しです。史料には、津留のため他領に穀類を売ってはならない、領分村(同じ領主が治めている村)から売りに来た場合に取引で間違いが起こらないよう鑑札(許可証)を渡すので受け取るようにという内容が記されています。
津留とは、米穀その他の物資の他領との移出入を領主が制限・停止したことをいいます。江戸時代における津留は、物価調整や年貢米の確保、専売制、産業保護、飢饉時の食料確保を目的として実施されました。この廻状が廻された当時、諸国では凶作と飢饉が続いており、5月14日には名古屋城下でも米屋の打ちこわしが起こっています。
なお、交代寄合については【43】をご覧ください。
※この解説文は、愛知県立大学の学生が博物館学の講義の際に作成した解説文を基に作成しています。