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県史収集資料室

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【57】慶応2年4月 麦作検見につき旗本菅沼家役所より知行所村々宛て廻状

基本情報

資料名 【57】慶応2年4月 麦作検見につき旗本菅沼家役所より知行所村々宛て廻状
資料群名 新城市榊原淳一郎氏収集資料(B730008-001)
請求番号/資料名 03-00087(16)/ (触書)
詳細情報 (触書)

解説

 この史料は、慶応2(1866)年4月15日に交代寄合旗本の新城菅沼家役所より片山村から東杉山村(ともに現新城市)までの知行所村々へ順達された触書を、西杉山村(現新城市)庄屋が書き留めたものです。山村(現新城市)から受け取って写しを書き取った後、ただちに東杉山村へ順達していることが、末尾の2行からわかります。
 史料には、翌日(4月16日)に行われる麦作検見(けみ)に際して差し支えないよう仕度することと、人足を連れて迎えに来ることの指示が記されています。年貢は「秋成(あきなり)」としての米年貢が一般的ですが、それ以外に春や夏にも「春成(はるなり)」「夏成(なつなり)」として徴収されることがありました。この史料は麦年貢すなわち夏成徴収にかかわって出されたものです。領主である旗本が現地で沢山の人足を使って麦の出来具合を見ている様子がうかがわれます。
 なお、交代寄合については【43】をご覧ください。

※この解説文は、愛知県立大学の学生が博物館学の講義の際に作成した解説文を基に作成しています。

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